ここ数年、東京の新築マンション価格は常識を超えてきている。
“坪1000万円”がニュースになる時代は、もうすぐ“当たり前”のものになる。
不動産の現場で仕事をしていると、大手デベロッパーが2028年以降を見越して土地を仕込んでいる動きがはっきり見える。
そして実際、都心の一等地では坪2000万円を超えるような仕入れも珍しくなくなった。
この記事では、
📈 東京の不動産価格はなぜここまで上がっているのか?
■1. 現場のリアル:「高すぎる」は、すでに死語
私が不動産の現場で働き始めた当初、
都心マンションの坪単価が500万〜700万円でも「高すぎる」と言われていた。
しかし今、1,000万円超は普通。(ピン立地)
立地によっては坪2,000万円を超える土地仕入れも珍しくなくなっている。
大手デベロッパーは、すでに2028年〜2030年竣工を見据えて動いており、
その価格帯で「売れる」ことを前提にプロジェクトが進んでいる。
つまり、今の価格高騰は“未来の前提条件”としてすでに織り込まれているのだ。
■2. 建築コストの高騰と、都市の選別
価格高騰の要因はさまざまだが、
特に影響が大きいのは以下の3点:
建築費の上昇(人件費・資材コスト) 土地仕入れ競争の激化(都心の土地は有限) 富裕層向け仕様の高級化(標準仕様の底上げ)
そして忘れてはならないのが、**「都市の選別」**という現象。
同じ東京都内でも、選ばれる場所とそうでない場所の格差が拡大している。
いまや**“世界基準で選ばれる都市”としての東京”**という立場が強まり、
その中でも限られたピンポイントのエリアに、国内外の富が集中しているのだ。
■3. 外資が見た“東京の魅力”──台湾資産家との実話
実際、昨年私はある台湾の資産家と取引した。
彼が購入したのは、都心ではなく東京都郊外の10億円超のビル。
正直、最初は「なぜ郊外のビルを?」と思った。
しかし彼の言葉を聞いて、納得した。
「台湾の不動産は、管理状態が非常に悪く、
価格も東京の倍以上する。しかも賃料は安い。
それに比べて、日本の物件はきれいで、管理も行き届いている。
郊外でも駅前立地ならテナントが入りやすく、利回りも安定している。
このクオリティでこの価格?それなら買わない理由がない。」
つまり彼にとって、**東京は“割安で清潔な資産の避難先”**だった。
これは特殊な例ではない。
東京の不動産は、すでに“生活の場”ではなく“価値の保管場所”として選ばれている。
そしてその評価は、世界中の資産家の間で共有されつつある。
■4. 日本人が住めない“東京”がやってくる?
このまま価格上昇が続けば、
新築マンションはますます一部の層にしか手が届かなくなっていく。
所得上昇が追いつかない日本人は、都心に住めなくなる 投資物件として“保有されるだけ”のマンションが増えていく 実需よりも、金融商品のように動く不動産市場へとシフトする
もはや「住まい」ではなく、「ポートフォリオ」の一部。
住むためのものではなく、逃すための場所になる。
■5. テツオが今、考えていること
現場で動きながら、私は強く感じている。
この流れは、もう止まらない。
では、今を生きる普通の日本人はどうすればいいのか?
無理に都心を目指すのではなく、“次に評価されるエリア”を見極めること 郊外であっても、再開発や交通網の整備など、将来の価値が織り込まれていない場所を拾う 賃貸と所有の戦略を、感情ではなくロジックで決めること
これは一部の人だけの問題ではない。
都市の構造が変わる時代に、どんな視点を持って動けるか。
それがこれからの「資産形成」の分かれ道になる。
✍️まとめ
東京の不動産価格が上がっているのは、
日本国内の景気だけの話ではない。
世界のマネーが「安全で、きれいで、管理された資産」を探して東京に流れ込んでいる。
そして、その流れに乗って、坪単価1,000万円・2,000万円が現実になろうとしている。
この都市は、もはや“ただ住むだけの街”ではない。
**「価値をどう守るか」「どこに資産を置くか」**という問いに答える都市になっている。
そして私は、都心の価格はまだまだ上がると見ている。
今後、格差は確実に広がっていく。
そのなかで問われるのは──
「都心の物件を買うのか?それとも借りるか郊外を買うか?」
どの選択肢もその人の考え、収入、環境にもよるが、都心の不動産を買うことができる人は資産が増えるチャンスをつかむ可能性が高い。
その選択肢を握るには、**資金、つまり“頭金”**をどう作るかが鍵になる。
私自身、今の時代においてその手段として**暗号資産(ビットコイン)**が非常に有効だと感じている。
ボラティリティはあるが、
資本主義の限界が見え始めたこの世界で、“別のルート”を作る選択肢として、現実的な逃げ道になる可能性がある。
未来の住まい方は、「価格」ではなく「選択肢」で決まる。
その選択肢を広げるために、今から準備をしておきたい。